ACOUSTAT MODEL3 SLIMLINE レストア その参
 
 あれやこれや考えているうちに二日経ち、接着剤が固まったので、フィルムが貼られたユニットを木枠から外し、いよいよ導電剤の塗布です。 その前に、書き忘れをひとつ。 レストアに際し、前後のユニットを貼り合わせてしまうと、後のメインテナンスが大変なので、ポリカーボネートのボルト・ナット止めにしています。 今回もフィルムを貼る前に、適当な箇所にボルトを通す穴を開けてあります。

フィルムを貼っていない方には、高圧給電用のアルミ箔を周りに貼りました。 オリジナルはたった一か所からの給電でしたが、やはり全面(四周)から給電する方が確実と考えました。 この関連で、導電剤の塗布方法ですが、中央だけではなく、全面に塗ることとしました。 前に書いたとおり、四周は信号配線とフィルムとの距離があり、この部分の導電剤の有無はオリジナルの性能に影響ないだろうと考えたこともそうした理由の一つです。

判りにくいですが、四周にアルミ箔を貼った様子です。 アルミ箔のつなぎ目には、導電性の塗料を塗ってあります。



高圧の給電方法ですが、信頼性を考え、QUAD と同じ方法で、ボルトを付けてラグで給電するようにしました。
写真はユニット内側、給電のためのボルトの頭部分です。 



さて、最終段階です。 導電剤を塗り、リーク防止のために念を入れ、本体への取り付けビスの通る穴の周りの導電材剤を拭き取りました。 更に、上下も給電しなくても支障ないでしょうし、リークのリスクを減らすため、ここの導電剤も拭き取りました。 二枚のユニットをボルトで止めます。 本体への取付用の穴と、二枚を合わせるために開けたボルトの通る穴のところにもフィルムは貼られていますので、もちろん事前にこれらは除去しておきます。
これで完成ですが、高圧給電のためのボルト部分は本体に取り付けると隠れてしまうので、その前に給電線を付けたラグを取り付けておくのを忘れてはいけません。

本体に取り付けるために外しておいたビスには、既に書いたようにビニールチューブが被せてありますが、念のため、これに絶縁テープを巻きました。 使用したテープは、絶縁に定評のあるエフコテープ2号です。



本体に取り付け、いよいよ試聴です。 最初は、レストアした中央のユニットのみで鳴らしてみました。
すると、何ということでしょう・・・・・・


 今回は少し引っ張ってこの辺で・・・

トップページに戻る